あなたの個性は、ヒトゲノムの0.1%の違いで決まる
ヒトゲノムは約32億文字列ありますが、99.9%は全てのヒトで共通しており、残りの0.1%が個人間で違います。専門用語ではこの違いを「バリアント」と呼びます。
この0.1%の違いが、肌や目、髪の色、体や顔立ち、様々な適性などの多様性を生み出します。
たとえば身近なバリアントとして、以下のようなものがあります。
お酒の強さ
アルコール分解酵素の働き方は遺伝的なバリアントによって異なります。日本人の中には、アルコールを効率的に分解できないバリアントを持っている人が多く、これが「お酒に弱い」理由です。
パクチー(香菜)の味覚バリアント
パクチーを「石けんのような味がする」と感じる人がいますが、これは嗅覚に関わるバリアントが原因です。特定のバリアントを持つ人は、パクチーに含まれる化学物質が強く感じられ、それが独特の「石けんの味」として認識されるのです。
睡眠時間
一部の人は、他の人よりも少ない睡眠時間で十分な休息を得ることができるバリアントを持っています。これにより、1日4~5時間の睡眠でも問題なく活動できます。
記憶力のバリアント
記憶力に影響を与えるバリアントも存在します。特定のバリアントを持つ人は、短期記憶が優れていることがわかっており、暗記力が強いことが特徴です。
蚊に刺されやすいバリアント
あるバリアントを持つ人は、蚊に刺されやすくなります。これは皮膚が特定の化学物質を発することによって、蚊を引き寄せるためと考えられています。
現在、まだすべてのバリアントの機能が解明されたわけではなく、これからもさらに多くの研究が行われ、未知の機能が明らかにされていくと期待されています。
Zene360ゲノム解析サービスでは、オプションとして約290項目のバリアント解析結果を見ることができます。
あなたの自分らしさは、あらかじめ遺伝子で決まっているものなのか、後天的に培われたものなのか、実は自分ではまだ気づいていない特性があるのか、ご自身のバリアントをチェックしてみるのも興味深いですね。
